自動車保険は解約しても等級をリセットできない?デメリット等級と13か月ルールを解説

基本・補償・特約
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「事故で等級が下がったので、一度解約して入り直したい」

「解約して1年経てば、6等級から契約できる?」

「家族のセカンドカー割引を使えば、7等級になるのでは?」

保険料が高くなると、こうした方法を考えることもあるでしょう。

結論からいうと、引き継ぐべき前契約がある場合、解約したり保険会社を変えたりしても、低い等級を自由にリセットすることはできません。

特に、1〜5等級の「デメリット等級」や事故有係数適用期間は、原則として前契約の満期・解約後13か月以内は引き継ぐ扱いがあります。「解約して1年経ったから大丈夫」とは限らないんです。faq.sonysonpo.co.jp

私も、セカンドカー割引で申込みを受けた後に、解約済みの3等級の契約が確認され、等級訂正が必要になった経験があります。

お客様は、解約したことで以前の等級もなくなっていると思っていました。

デメリット等級の扱いは、普段、自動車保険に詳しく接していなければ知らなくても不思議ではありません。

この記事では、その実体験と保険会社の公式情報を基に、次の点を整理します。

  • 解約しても低い等級を引き継ぐ理由
  • 「13か月」と「1年」の違い
  • 車や家族の名義を変える場合の注意点
  • 再契約前に確認する情報
  • 正しい等級で保険料を比較する方法

※一般的なノンフリート等級制度を中心に説明しています。具体的な適用等級、期間の計算、契約の引受可否は、保険会社・商品・契約内容によって確認が必要です。

  1. 自動車保険は解約しても低い等級をすぐにリセットできない
    1. 1〜5等級は「デメリット等級」と呼ばれる
    2. 保険会社を変えても前契約は確認される
  2. 実体験|セカンドカー割引の申込み後、3等級への訂正が必要になったケース
  3. 13か月ルールとは?「解約して1年」で判断しない
    1. 確認するのは前契約の終了日と、新しい保険の始期日
    2. 解約から12か月後は、まだ13か月以内
    3. 13か月を超えても、必ず希望どおりに契約できるわけではない
  4. 現在の等級だけでなく、事故と事故有係数適用期間も確認する
    1. 現在は6等級以上でも、次の契約で低い等級になる場合がある
    2. 事故有係数適用期間も、解約だけではなくならない
  5. 車や家族の名義を変えれば、新規契約にできる?
    1. 車を買い替えても、前契約を引き継ぐ場合がある
    2. 契約者を家族へ変更するだけでは判断できない
    3. 家族に低い等級の契約があるだけで、全車が同じ等級になるわけではない
    4. セカンドカー割引で低い等級を置き換えることはできない
  6. 中断証明書は低い等級をリセットするためのものではない
  7. 再契約前に準備する情報と、保険会社への聞き方
  8. 等級をリセットできなくても、保険料を見直す余地はある
    1. 必要な補償を決めてから金額を比べる
    2. 一括見積もりを使う前に、利用条件も確認する
  9. 解約後の等級についてよくある質問
    1. 解約して1年経てば、6等級で入り直せますか?
    2. 申込み後でも、等級を訂正されることはありますか?
    3. 家族に低い等級の契約があると、自分の保険にも影響しますか?
    4. 前契約の等級が分からない場合はどうすればよいですか?
    5. 「解約」と「解除」は同じですか?
  10. まとめ|前契約の扱いを確認してから保険料を比較しよう
  11. 参考にした公式情報

自動車保険は解約しても低い等級をすぐにリセットできない

1〜5等級は「デメリット等級」と呼ばれる

自動車保険は、初めて契約する場合、通常は6(S)等級から始まります。セカンドカー割引の条件を満たす場合は、7(S)等級から始められます。

これに対して、通常の新規契約より低い1〜5等級は、一般に「デメリット等級」と呼ばれます。

ここで間違えやすいのが、「解約して申し込み直せば、初めて契約する人と同じ扱いになる」という考え方です。

新しい申込みであっても、引き継ぐべき前契約があれば、その契約の等級や事故の情報を踏まえて、適用される等級が決まります。

なお、保険料の割引率・割増率は商品によって異なるため、「5等級以下はすべて割増になる」とは一括りにできません。

見積もりに表示される「6S・7S・6F・7F」などの意味を確認したい方は、次の記事が参考になります。

▶ 自動車保険の6S・7S・6F・7Fの違い|等級の確認方法を解説

保険会社を変えても前契約は確認される

ソニー損保の公式FAQでは、前契約が1〜5等級の場合や事故あり係数適用期間がある場合、満期日・解約日から13か月間は、その等級や期間を引き継ぐと説明しています。

保険会社間では、前契約の等級などを確認するための情報交換も行われています。

そのため、保険会社を変えただけで、以前の契約が分からなくなったり、等級をリセットできたりするわけではありません。faq.sonysonpo.co.jp

実体験|セカンドカー割引の申込み後、3等級への訂正が必要になったケース

私は、複数所有新規契約、いわゆるセカンドカー割引で申込みを受けた後に、等級の訂正が必要になった経験があります。

申込み後、保険会社から、解約済みの3等級の契約があると連絡がありました。

解約から13か月以内だったため、その3等級を引き継ぐ必要があるという内容です。

お客様は、解約したことで以前の契約の等級もなくなっていると思っていたんです。

一般の方にとって、解約した保険の等級が次の契約にも影響する仕組みは、分かりにくいものだと思います。

ただ、申込みの受付が済んでも、前契約の確認によって等級の訂正が必要になる場合があります。

このときも、保険会社が申込み後に住所や車両情報などの契約情報を確認し、以前の契約が分かりました。

最終的には、セカンドカー割引での申込み内容を訂正し、3等級を引き継ぐことになりました。

解約した保険がある場合は、「もう関係ない」と自己判断せず、見積もりや申込みの前に伝えておくことが大切です。

13か月ルールとは?「解約して1年」で判断しない

確認するのは前契約の終了日と、新しい保険の始期日

引き継ぐべき低い等級がある場合、前契約の満期日や解約日から、新しい保険の始期日までの期間を確認します。

保険始期日とは、新しい契約で補償が始まる日です。車を購入した日や、見積もりを依頼した日とは異なります。

確認する日付は、次の2つです。

  • 前契約の満期日または解約日
  • 新しい契約で希望する保険始期日

「いつ申し込むか」だけで判断せず、いつから補償を始めたいのかも伝えましょう。

解約から12か月後は、まだ13か月以内

たとえば、2025年4月1日に解約し、2026年4月1日から保険へ入り直すケースを考えてみます。

解約から1年は経っていますが、経過したのは12か月です。13か月以内なので、引き継ぐべき低い等級があれば、その確認が必要になります。

「解約して1年」と「13か月を超えた」は違います。

また、13か月の境目に当たる場合は、具体的な解約日と希望する始期日を保険会社へ伝えて確認しましょう。

公式情報には「満期・解約日から13か月間」「翌日から起算して13か月以内」などの表現があります。境目の日を自己判断しない方が確実です。faq.sonysonpo.co.jp

13か月を超えても、必ず希望どおりに契約できるわけではない

前契約の終了から13か月を超え、ほかに引き継ぐべき契約がない場合は、新規契約として扱われる可能性があります。

ただし、次の点は別に確認が必要です。

  • ほかに引き継ぐべき前契約がないか
  • セカンドカー割引の条件を満たしているか
  • 申込先の保険会社の引受条件に合うか

13か月を超えたことだけで、必ず7(S)等級になったり、どの保険会社でも契約できたりするわけではありません。www.zurich.co.jp

なお、保険へ加入せず待つ方法を、保険料対策として安易に選ぶのはおすすめできません。車を使う予定があるなら、補償の空白を作らない契約方法を相談しましょう。

現在の等級だけでなく、事故と事故有係数適用期間も確認する

現在は6等級以上でも、次の契約で低い等級になる場合がある

保険証券に6等級以上と書かれていても、それだけでは判断できません。

契約期間中に事故で保険を使い、次の契約では1〜5等級になる予定だった場合も、確認が必要です。

SBI損保の公式FAQでも、現在の契約が6等級以上でも、事故により更新時の新等級が1〜5等級になる予定だった場合などを、初めて加入する際の確認条件に含めています。faq.sbisonpo.co.jp

見積もり時には、証券に記載された等級と、契約期間中の事故の両方を伝えましょう。

事故有係数適用期間も、解約だけではなくならない

事故有係数適用期間とは、事故で保険を使ったことなどにより、「事故有」の割引率を適用する期間です。保険会社によっては「事故あり係数適用期間」と表記します。

等級が同じでも、この期間の有無によって保険料が変わる場合があります。

再契約前には、次の2つを確認しましょう。

確認項目 保険会社へ確認する内容
等級 次の契約で何等級になるか
事故有係数適用期間 次の契約で何年として扱われるか

SBI損保では、事故有係数適用期間は保険期間が1年経過するごとに減算する仕組みと説明しています。

保険に加入せず待った年月を、そのまま差し引けるとは限りません。途中解約や長期契約では扱いが異なる場合もあるため、次の契約での年数を確認してください。faq.sbisonpo.co.jp

車や家族の名義を変えれば、新規契約にできる?

車を買い替えても、前契約を引き継ぐ場合がある

「新しく買った車だから、保険も初めての契約にできる」とは限りません。

等級を引き継ぐ条件には、同じ車の場合だけでなく、所定の関係にある人が所有する新しく取得した車なども含まれています。faq.sbisonpo.co.jp

車を買い替える場合は、次の情報を伝えて確認しましょう。

  • 以前の車と新しい車
  • それぞれの車両所有者
  • 新しい車を主に使う人
  • 前契約の満期日・解約日
  • 以前の車を手放す予定や時期

契約者を家族へ変更するだけでは判断できない

自動車保険の「名義」には、次の3つが混ざりやすくなります。

項目 主な意味
契約者 保険を申し込み、保険料を支払う人
記名被保険者 車を主に使う人
車両所有者 車を所有する人

契約者だけを家族へ変更しても、それだけで新規扱いになるとは限りません。

等級継承の確認では、配偶者や同居親族を同一とみなす場合もあります。実際に誰が使うのか、車の所有関係がどうなっているかまで確認が必要です。faq.sbisonpo.co.jp

割引を受ける目的で、実態と違う記名被保険者や住所を申告するのは避けましょう。

家族に低い等級の契約があるだけで、全車が同じ等級になるわけではない

一方で、家族の誰かに低い等級の契約があるだけで、家族全員の車へ一律にその等級が適用されるわけではありません。

判断するのは、今回の契約へ引き継ぐべき前契約に当たるかどうかです。

家族が別の車を追加する場合も、対象の車、主に使う人、所有者、以前の契約状況を整理して確認しましょう。

セカンドカー割引で低い等級を置き換えることはできない

セカンドカー割引は、条件を満たす2台目以降の新規契約を、7(S)等級から始める制度です。

引き継ぐべき低い等級の前契約を使わず、都合のよい7(S)等級を選べる制度ではありません。

前契約の扱いを確認したうえで、セカンドカー割引を使えるか判断します。

別居・名義・車両入替など、状況別の確認ポイントは次の記事で整理しています。

▶ セカンドカー割引は使える?12の実例で別居・名義・車両入替を判断

中断証明書は低い等級をリセットするためのものではない

中断証明書は、車を手放すなどの理由で保険を中断するとき、所定の条件で等級を保存し、将来の契約へ引き継ぐためのものです。

低い等級を消すための証明書ではありません。

たとえば、ソニー損保では、事故がある場合は、その事故に応じて減じた等級が7等級以上であることなどを発行条件としています。faq.sonysonpo.co.jp

解約すれば誰でも発行してもらえるわけではないため、車を手放す予定がある方は、解約前に発行条件と手続き期限を確認しましょう。

再契約前に準備する情報と、保険会社への聞き方

以前の保険証券や更新案内を用意し、次の情報を整理します。

区分 準備・確認する情報
前契約 保険会社、証券番号、満期日・解約日
等級と事故 等級、契約期間中の事故の有無と件数、事故有係数適用期間
人と車 前契約の記名被保険者、車両所有者、対象の車
次の契約 車両情報、主に使う人、希望する保険始期日
中断証明書 証明書の有無と記載内容

保険会社や代理店へは、次のように聞くと確認事項が伝わります。

以前の自動車保険を解約しています。今回の契約へ引き継ぐ前契約に当たるか、次の契約の等級と事故有係数適用期間を確認したいです。

等級や解約日が分からない場合は、以前の保険会社へ問い合わせましょう。

「解約したから関係ない」と省略せず、過去の契約も伝えること。 これが、申込み後の訂正を避けるための大切な確認になります。

等級をリセットできなくても、保険料を見直す余地はある

低い等級を引き継ぐと分かっても、今までと同じ金額で契約し続けるしかないわけではありません。

保険料は、等級に加えて、車、年齢、使用目的、補償内容、保険会社ごとの料率などで変わります。

大切なのは、正しい等級と事故有係数適用期間で、必要な補償をそろえて比較することです。

必要な補償を決めてから金額を比べる

見直すときは、次の点を確認します。

  • 運転者の範囲と年齢条件が、実際の使用状況に合っているか
  • 使用目的や年間走行距離を正しく申告しているか
  • 車両保険の補償範囲が希望に合っているか
  • 免責金額を、事故時に負担できる金額にしているか
  • 家族の契約と補償が重複する特約がないか

免責金額とは、車両保険を使う場合などに自分で負担する金額です。

保険料が下がっても、事故時の自己負担を払えなくなっては困りますよね。安さだけで補償を削らず、必要な条件を決めてから比較しましょう。

残したい補償や見直す順番は、次の記事で解説しています。

▶ 自動車保険の選び方|事故後に後悔しない補償と保険料の見直し方

一括見積もりを使う前に、利用条件も確認する

一括見積もりは比較の選択肢ですが、すべての契約に対応しているわけではありません。

インズウェブでは、現在の契約の満期日や希望する補償開始日がすでに過ぎている場合などを、取扱対象外としています。また、各保険会社の基準によって、見積もりを出せる会社が少ない場合や、ない場合もあります。insweb.co.jp

すでに解約・満期を迎えた契約から再加入する方や、適用等級が分からない方は、先に保険会社・代理店へ直接相談するのがおすすめです。

現在の契約を継続中で、サービスの利用条件に合う方は、一括見積もりも使いながら比較できます。

インズウェブの利用は無料で、見積もり後に契約する義務はありません。今の保険会社の見積もりと比べてから、契約先を判断できます。www.insweb.co.jp

▶ 正しい等級・補償条件で、自動車保険料を比較する

無料の自動車保険一括見積もりサービス

※前契約・事故歴・等級は正しく申告しましょう。利用条件に合わない場合や見積もりを取得できない場合は、保険会社・代理店へ直接依頼してください。

解約後の等級についてよくある質問

解約して1年経てば、6等級で入り直せますか?

1年は12か月なので、13か月以内に該当します。引き継ぐべき低い等級などがある場合は、新規扱いにできるとは限りません。前契約の解約日と希望する保険始期日を伝えて確認しましょう。

申込み後でも、等級を訂正されることはありますか?

あります。私が対応したケースでも、セカンドカー割引で申込みを受けた後に、解約済みの3等級の契約が確認され、訂正が必要になりました。申込み前に、過去の契約を伝えておくことが大切です。

家族に低い等級の契約があると、自分の保険にも影響しますか?

必ず影響するわけではありません。記名被保険者の関係、車両、所有者、過去の契約状況などから、今回の契約へ引き継ぐ必要があるかを判断します。

前契約の等級が分からない場合はどうすればよいですか?

以前の保険証券や更新案内、契約者ページを確認しましょう。見つからなければ、以前の保険会社へ問い合わせます。

事故で次の等級が変わる場合もあるため、証券の数字だけでなく事故の情報も確認してください。

「解約」と「解除」は同じですか?

同じではありません。一般に、契約者から保険を終了する解約と、保険料の不払いなどを理由に保険会社から行われる解除は区別されます。

解除の場合は申込条件に影響することもあるため、届いた通知を確認し、その内容を伝えて相談しましょう。インズウェブでも、過去1年以内に保険会社等から解除された場合を取扱対象外としています。insweb.co.jp

まとめ|前契約の扱いを確認してから保険料を比較しよう

自動車保険は、解約や保険会社の変更によって、低い等級を自由にリセットできるわけではありません。

特に押さえておきたいのは、次の3点です。

  • 引き継ぐべき低い等級や事故有係数適用期間は、原則として満期・解約後13か月以内は引継ぎの確認が必要
  • 現在の等級だけでなく、契約期間中の事故も伝える
  • 車や家族の名義を変える場合も、今回の契約へ引き継ぐ前契約なのか確認する

私が対応したお客様も、解約したことで以前の等級はなくなったと思っていました。

知らなかったこと自体を責める必要はありません。ただ、契約条件を正しく確認するために、解約済みの保険も含めて伝えておきましょう。

まず適用される等級を確認し、その後に必要な補償をそろえて保険料を比較する。

この順番で進めると、申込み後の訂正を避けやすくなり、自分に合う契約先も選びやすくなります。

※この記事は2026年10月28日に確認した公式情報を基にした一般的な説明です。個別の等級判定、期間の数え方、契約の引受可否は、申込先の保険会社または代理店へ確認してください。

参考にした公式情報

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