
「ディーラー営業って、ノルマがきついし大変そう…」
「点検対応や雑談ばかりで、本当にこれが営業の仕事なの?」
「成約率が伸びず、自分はこの仕事に向いていないのかもしれない…」
そんな不安を抱えながら働いていませんか?
実は、ディーラー営業の仕事は
「車を売るだけの仕事」ではありません。
お客様の人生と長く付き合い、点検・車検・保険・事故対応も含めて
“カーライフの伴走者”として価値を提供する仕事です。
この記事では、整備 → 営業 → 保険 → 新人教育まで経験した筆者が、現場で実際にやってきた内容をモデルにしながら、
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ディーラー営業の仕事の全体像(1日の流れ)
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成約率が高い営業がやっている再現性のある方法
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点検時の「雑談」の裏で行われている戦略的情報収集
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トラブルを防ぐための“本当に役立つ実務”
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新人が成果を出すための行動リスト
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営業職としてのキャリアパス
を、初心者でも理解できる言葉で、現場視点でわかりやすく解説します。
読み終えるころには、
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「ディーラー営業の実際の仕事」
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「成約率を上げる具体的ステップ」
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「クレームやトラブルを防ぐ方法」
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「今日から自分の行動をどう変えればいいか」
が、すぐ行動できるレベルでハッキリ理解できます。
■ ディーラー営業の仕事の全体像
● 結論:ディーラー営業は“提案〜納車後まで伴走する総合職”
ディーラー営業とは、来店したお客様のニーズを聞き取り、
提案 → 契約 → 手続き → 納車 → その後の点検・車検・事故対応まで一貫して担当する仕事です。
「接客して車を売る」だけでは絶対に成り立ちません。
主な仕事内容は以下の5つ。
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商談前の準備
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商談(提案)
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成約後の手続き
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納車
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アフターフォロー(点検・車検・保険・乗り換え提案)
この5つを、現場のリアルも交えて解説します。
① 商談前の準備:勝負は“お客様が来る前”に決まる
商談前にやるべきことは、ひと言で言えば
「戦う前の情報収集と段取り」 です。
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来店履歴(用途・家族構成・保有車)を確認
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ヒアリング項目の整理
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見積パターン(複数案)を事前に作成
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試乗車・展示車の準備
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競合車種の比較資料を用意
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駐車場サイズ・残価・下取り相場の事前メモ
「商談を始めてから調べる」のでは遅い。
▼ 現場のちょい技(実例)
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子ども連れならチャイルドシートを先に装着
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軽か普通車か迷っていれば駐車場サイズをメモ
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残クレ中の方には“完済月”を把握しておく
こうした“小さな準備”の積み重ねが
説得力 → 信頼 → 成約率
に直結します。
② 商談(提案):情報を伝える場所ではなく“不安を減らす場所”
商談で最重要なのは、
カタログ説明ではなく「不安の解消」 です。
具体的な流れは以下の通り。
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ライフスタイルの確認
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維持費・予算のすり合わせ
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他社・中古車との比較
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デメリットの正直な説明
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判断軸を一緒に整理する
● なぜデメリットを正直に伝えると信頼されるのか?
心理学では、
“ネガティブ情報を先に開示する相手ほど信頼される”
という効果があるからです。
例:
「燃費だけなら○○社の方が有利です。
ただ、お客様の使用距離だと年間差は□□円ほどで、
静粛性と乗り心地は当社の方が優れています。」
ポイントは、
“判断基準”を渡すこと。
押し売りではなく、
お客様に自分で決めてもらうための整理をしてあげるのです。
③ 成約後の業務:ミスが許されない最重要フェーズ
成約後はむしろ“本番”です。
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ローン・リースの審査
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保険説明と切替
※損保代理店の手数料は一般的に「15〜20%」 -
必要書類案内
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登録業務の段取り
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下取り車の査定・名義変更
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オプション手配
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納車日の調整
ここでのミスは、
納期遅延・契約違反・クレームの原因になります。
“丁寧で正確”が最重要です。
④ 納車:信頼を最も積み上げられる瞬間
納車でやることは多いですが、
目的はただひとつ。
「安心して乗り始めてもらう」こと。
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傷・装備の最終チェック
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操作説明(ナビ・メーター・安全装備)
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点検・車検スケジュール案内
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任意保険の確認
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次回点検の仮予約
「納車が丁寧な営業」は紹介が増えます。
これは全営業に共通です。
⑤ アフターフォロー:点検時の“雑談”は最強の営業活動
ディーラーの収益は、
新車よりアフターサービス(点検・車検・保険)が重要です。
だからフォローは売上の源泉。
その中でも最も重要なのが、
点検で来たお客様との“雑談” です。
「暇そうにしゃべってるだけ」に見えるかもしれませんが、
実はまったく違います。
● 雑談は“情報収集 × 信頼構築”の最強ツール
営業が雑談でさりげなく聞き出している情報:
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趣味
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今ハマっていること
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家族構成
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子どもの年齢
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今の車の不満
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気になっている車
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家計や生活環境の変化
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年間走行距離の変化
これらはすべて、
次回の乗り換え提案の材料になります。
たとえば──
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キャンプが増えた → SUV提案
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子どもが高校生 → ミニバンからコンパクトへ
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残クレ満了が近い → 乗り換えプラン提案
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車が手狭になった → 大型車種に移行
● なぜ雑談が必要か?
理由は簡単。
人は“好意”を抱く相手の提案しか聞かないから。
営業はただしゃべっているのではなく、
信頼関係の構築と情報収集を同時に行っているのです。
雑談こそが“売るための最重要スキル”と言っても過言ではありません。
■ 成約率を上げる営業の実務(再現性のある方法)
● 成約率が高い営業に共通している5つの行動
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使用環境を深く聞く
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デメリットを先に伝える
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競合を悪く言わずフェアに比較する
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商談の最初の10分に全力を使う(初頭効果)
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商談記録を必ず残す
① 使用環境のヒアリング
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通勤距離
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家族構成
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休日の使い方
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駐車場のサイズ
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月々いくらなら気持ちよく払えるか
これらを深く聞くほど、
お客様の頭の中に「車を使う自分の姿」が明確にイメージされます。
イメージが具体的になるほど、成約率は上がります。
② デメリットを先に伝える
“正直な営業”は信頼されます。
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LEDが標準ではない
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サイズ的に立体駐車場がNG
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納期が長い
隠すのではなく、最初に開示する。
結果、押し売り感がゼロになります。
③ 競合商品も説明できる
「条件Aなら他社、条件Bなら当社」
この“公平な軸”を示せる営業は強い。
④ 最初の10分で信頼を作る(初頭効果)
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名前を名乗る
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お客様の呼び方を合わせる
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今日の目的を確認
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所要時間の提示
この4つだけで、商談の成功率は上がります。
⑤ 商談記録を残す
次回提案/車検/事故対応で圧倒的に差がつきます。
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好き嫌い
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迷っていたグレード
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家族構成
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ライフスタイル
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反応の変化
記録がある営業ほど“楽に売れる”状態になります。
■ 新人営業が最初に覚えるべきこと
① お客様の反応をメモする
表情・声のトーン・質問量。
全部「売れる/売れない」のサインです。
② 答えられなかった質問は必ず潰す
1つ調べるだけで次の商談の質が跳ね上がります。
③ 自社だけでなく競合知識も持つ
中古車・サブスク・他社比較は必須。
■ トラブルを防ぐ営業の基本
トラブルの多くは、
**「一言説明していれば防げた」**ものです。
発生しやすいのは以下の4つ。
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契約ミス
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納期遅延
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聞き間違い
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説明不足によるクレーム
▼ 防止の鉄則
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事前説明
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書面化
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復唱
これだけでトラブルは激減します。
■ 営業のキャリアパス
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アシスタント
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営業
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トップ営業
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チーフ
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店長
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本部(教育・企画)
評価されるのは、
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粗利
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付帯商品
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保険
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下取り
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紹介
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クレームの少なさ
“売る力 × 関係構築 × フォロー力”が
キャリアと収入を決めます。
■ 関連記事
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▶ ディーラー営業の成約率UP大全
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▶ 新人営業1年目ロードマップ(12ヵ月行動計画)
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▶ トラブル事例集と防ぎ方
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▶ 点検・車検フォローで信頼を積む方法
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▶ 競合比較の完全ガイド
■ まとめ(重要ポイント3つ)
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ディーラー営業は、売って終わりではなく“長期伴走型の総合職”。
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成約率を上げるカギは、ヒアリング・デメリット提示・判断軸の共有。
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点検時の“雑談”こそ最大の営業活動。情報収集 × 関係構築の場である。
■ Q&A
Q1. ディーラー営業の主な仕事は?
A. 提案〜契約〜納車〜点検・車検・事故対応まで、カーライフ全体をサポートする仕事です。
Q2. 成約率を上げる一番の方法は?
A. 車の説明より先に、使用環境を深くヒアリングし、判断基準を一緒に整理することです。
Q3. 点検で営業が雑談する理由は?
A. 雑談は“情報収集 × 信頼構築”の最強ツールで、次の乗り換え提案の重要準備だからです。


