
「うちでもセカンドカー割引が使えるの?」
「同居の基準や11等級ルールがよく分からない」
そんな疑問を持つ人は非常に多く、保険実務の現場でも 制度の誤解による“1〜3万円の損” が毎年のように起きています。
この記事では、現場で年間100件以上相談される “典型的な勘違い” をすべて整理しながら、
セカンドカー割引の正しい条件(同居・11等級・名義)と適用外の落とし穴
を実例つきで分かりやすく解説します。
まずは 結論(3つの条件) を押さえましょう。
■ セカンドカー割引の条件(まずは結論)
セカンドカー割引は、以下 3つの条件すべてを満たす場合のみ適用 されます。
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同居家族であること
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主契約車の等級が11等級以上であること
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2台目が“新規加入”であること(入替は不可)
制度はシンプルですが、実務ではこの認識ズレが多く、
たった1つの手続きミスで年間1〜3万円損 する例が後を絶ちません。
■ 条件① 同居家族であること(最重要ポイント)
“同居”とは、以下 2つが揃っている状態 のことです。
● 同居扱い(OK)
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夫婦
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子ども
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祖父母
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内縁・事実婚(実質的に同居)
● 同居扱いにならない例(NG)
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大学生の一人暮らし
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結婚して別居した子
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単身赴任で住民票が別
👉 支払いが親でも、住所が別なら適用不可。
この誤解が現場で最も多いポイントです。
■ 条件② 主契約車が11等級以上であること(11等級ルール)
1台目(主契約車)の等級が 11等級以上であることが必須。
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10等級以下 → 2台目は通常の6等級スタート
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11等級以上 → 2台目が7等級(セカンドカー割引)
▼ 実務で注意すべき点
事故で主契約車の等級が10等級以下に下がると、
更新時にセカンドカー割引が外れる可能性があります。
※保険会社により運用が若干異なるため、事前確認が推奨。
■ 条件③ 2台目が“新規加入”であること(入替はNG)
セカンドカー割引は 台数が増えるときにのみ適用 されます。
❌ よくある誤解
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1台目を下取りして新車にする → 入替扱い(対象外)
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車検証が新しくても 新規加入ではない
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営業担当が誤って入替処理する例が非常に多い
👉 契約後は必ず
「7等級(セカンドカー)」の記載があるか
証券で確認してください。
■ あなたの家は対象?“簡易チェックリスト”
すべて YESなら7等級スタート(割引適用) です。
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✔ 住民票は同じ?
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✔ 主契約車は11等級以上?
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✔ 2台目は完全な新規加入?
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✔ 記名被保険者は同居家族?
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✔ 車は四輪?(バイクは対象外)
1つでもNO → セカンドカー割引は使えません。
■ 実例で分かる|ケース別の可否判断
現場相談で最も多いパターンを整理しました。
● ケース①|夫20等級+妻の車を新規加入
→ OK(7等級)
● ケース②|父9等級+息子の車を新規加入
→ NG(6等級)
主契約車が11等級未満。
● ケース③|祖父25等級+孫と同居+孫の車を新規
→ OK
● ケース④|別居の子どもの車を親名義で加入
→ NG
名義を変えても同居条件は満たせない。
● ケース⑤|1台目下取り→新車に入替
→ NG
買い替えは入替扱いで割引不可。
● ケース⑥|軽自動車+普通車
→ OK
軽も四輪なので対象。
■ 例外・落とし穴まとめ(実務で最も多い誤解)
● 落とし穴① 主契約車の事故で10等級以下になる
更新時に割引条件を満たさなくなるケースあり。
● 落とし穴② 別居の子どもは完全対象外
支払い者ではなく、住所が基準。
● 落とし穴③ 買い替え=新規加入ではない
あくまで「台数が増える」が条件。
● 落とし穴④ 営業担当が入替登録してしまう
→ 年間1〜3万円損する典型的ミス。
● 落とし穴⑤ 名義(記名被保険者)のつけ方で損する
同居関係が崩れると割引不可になることも。
■ バイクは対象外|車→車の組み合わせのみ有効
● 対象外の理由
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等級制度が車とバイクで完全に別
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バイクの等級を車に引き継ぐことは不可
■ セカンドカー割引の“割引率”はどれくらい?
一般的には…
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通常新規 6等級A → 割引ほぼなし
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セカンドカー 7等級 → 約20%前後の割引
家族構成や年齢条件で差はありますが、
年間1〜3万円安くなる家庭が多い のが実務感覚です。
■ セカンドカー割引が使えない時の対策(実務で効果大)
● ① 年齢条件を揃えて比較
条件がズレると比較が正しくできない。
● ② 主契約車の等級が11以上になる時期を待つ
車の購入を1〜2ヶ月ズラすだけで適用されることも。
● ③ 車両保険を見直す
古い車は不要なことも多い。
→(内部リンク)「古い車 車両保険 入れない?」
■ よくある質問(FAQ)
Q1. 名義だけ親にすればセカンドカー割引は使えますか?
A. 使えません。住民票が同じでないと同居扱いになりません。
Q2. 主契約車が10等級に下がったらどうなる?
A. 更新時に割引要件を満たさず、セカンドカー割引が外れる可能性があります。
Q3. 新規加入と入替の違いは?
A.
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新規加入=台数が増える
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入替=台数が増えない(買い替え)
Q4. 軽自動車でもセカンドカー割引できますか?
A. 可能です。四輪車であれば対象。
Q5. バイクとの組み合わせは?
A. 車↔バイクは対象外です。
■ まとめ:セカンドカー割引は“3条件”が揃うかで決まる
セカンドカー割引は
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同居家族
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主契約車が11等級以上
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2台目が新規加入
この 3条件が揃って初めて適用 されます。
逆に1つでも欠けると、
6等級スタート(割引なし) です。
年に1〜3万円変わる重要な制度なので、
契約前にしっかりチェックすることが大切です。


