「保険料は安い方がいい」――それは誰もが考えることです。ですが本当に差が出るのは、事故が起きた“その日”の対応です。
スムーズに前へ進めるか、それとも不安の中で足止めされるか。この記事では、現場でお客様対応をしてきた営業の視点から ネット型(ダイレクト型)と代理店型の事故後対応の違い を実例付きで解説します。さらに、公的データや第三者調査(J.D. Power/オリコンなど)を基に、後悔しない選び方の基準をまとめました。
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ネット型保険の特徴とメリット
なぜ保険料が安いのか
ネット型は販売経路をオンラインに集約し、代理店マージン等のコストを削減。その分が保険料に反映され、低価格を実現しています(一般社団法人日本損害保険協会)。
なぜ手続きがシンプルで早いのか
24時間365日のWeb/アプリ/LINE受付が標準。事故時もアプリからワンタップで申請でき、自然災害などで電話が混み合う場面でも強みを発揮します。
担当者体制の特徴
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事故直後は事故受付窓口(サービスセンター等)が初期対応を行うのが一般的です。
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その後、1事故ごとに専任担当者を割り当てる方式(一事故一担当者制)を採用する会社が増えています。代表例としてソニー損保は「1事故1人の専任担当者+サポートチーム制」を公表しています。
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ただし、すべての通販型がこの方式とは限らず、会社によっては分担・分業型の体制を採る場合もあります。
代理店型保険の特徴と強み
なぜ事故対応で安心感があるのか
事故直後は心理的負担が大きいもの。代理店型では、初動整理から必要書類の段取りまで担当者が伴走し、安心感を提供します。
J.D. Power自動車保険契約者満足度調査でも「対面・電話でのサポートの質」が高評価を得ています。
なぜ地域密着で強いのか
代理店は地元工場やレンタカー会社とネットワークを持ち、繁忙期の代車不足にも柔軟対応。地域事情に即した手配が可能です。
担当者体制の特徴
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代理店型でも、事故受付は基本的に保険会社の事故受付センターが担います。
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ただし契約者は、メイン担当(代理店営業担当)に連絡する選択肢を持てるのが大きな違いです。
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そのうえで、保険会社の事故担当部署や調査部門など専門スタッフが裏方でサポートする体制がとられることもあります。
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この体制は「代理店が契約者と保険会社を橋渡しする」方式として一般的に説明されますが、必ずしも全代理店に共通する仕組みではありません。
実際の事故対応の違い
ネット型はスピードに強い
アプリの衝撃検知→自動連絡→即ヒアリングが可能。夜間や休日も受付が滞りにくい点は大きな利点です。
代理店型はフォローが厚い
現場写真の撮り方、ドラレコ映像の提出方法、相手方への連絡の注意点まで「次の一手」を伴走してくれるのが特徴です。
満足度の差
J.D. Power(2024年版)では、事故対応満足度はダイレクト型・代理店型ともに上位にランクインする会社があり、項目別評価(受付の速さ/担当者の質/アプリ機能)で差が出ることが確認されています。
保険選びで重視すべき基準
事故対応力は最優先
「保険は使う瞬間の価値が9割」。J.D. Powerやオリコンランキングを会社名ではなく項目別に確認し、自分が重視する基準を明確にしましょう。
コストだけで選ぶと後悔
安さに惹かれても、事故対応で時間や精神的負担が増えれば結果的に「損」になります。
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速さ重視 → ネット型
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手厚さ重視 → 代理店型
という選び方がおすすめです。
口コミや実体験の確認
第三者調査に加え、自然災害時の対応経験やアプリ操作性などのリアルな口コミもチェックしましょう。
営業現場で見た実例
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深夜の追突事故(単独):ドラレコ作動→ネット型アプリで即受付→翌朝に修理工場へ入庫案内。書類もアプリ提出で完了。「心理的に落ち着けた」との声。
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連休中のもらい事故+代車不足:代理店型は地域レンタカー在庫を直接照会し、家族の通勤を確保。「地元ネットワークの強み」を実感。
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過失割合の争点が多い事故:代理店担当が写真やドラレコを整理し、保険会社の交渉をスムーズ化。
まとめ:後悔しない保険選びのポイント
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即時連絡・非対面完結 → ネット型が有利
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手厚いフォロー・地域対応 → 代理店型が有利
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最新の満足度調査(J.D. Power/オリコン)で項目別評価を確認
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災害時の受付手段やアプリ機能(通知・書類アップロード)も必ずチェック
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Q&A
Q1. ネット型と代理店型、事故対応の違いは?
A1. ネット型は「受付の速さ」、代理店型は「伴走型フォロー」が強みです。
Q2. 保険料が安いのはどちら?
A2. 一般的にネット型の方が安いですが、安心感を重視する人は代理店型を選びます。
Q3. 満足度調査で高評価なのは?
A3. 両方に高評価の会社があります。受付の速さ・担当者の質など項目別で比較するのが賢明です。
Q4. 向いている人は?
A4. 自分で手続きを進めたい人はネット型。サポートを受けたい人は代理店型です。