「整備士資格を取ったけれど、現場に出たらなんだか違う…」
「みんなは整備士として働いているのに、自分だけモヤモヤしている」
そんな気持ちを抱えている人は、あなただけではありません。
実際、厚生労働省の調査(※1)によると、自動車整備士の3年以内の離職率は約4割。
資格を取ったあとに気持ちが変わるのは、決しておかしいことではないのです。
たとえば、ある専門学校出身の方は、ディーラー就職後に納期や人間関係のストレスで半年で退職。その後、自動車メーカーの技術サポート職へ転職し、「現場とは違う形で車に関われるやりがい」を感じながら働いています。
整備士にならない選択は「逃げ」ではない
「資格を取ったのに無駄にしたくない」
「親や先生に申し訳ない気がする」
そんな思いを抱えるのも自然なことです。
でも、整備士資格はゴールではなく、手段です。
その過程で身についた「機械への理解力」「安全意識」「論理的思考力」などのスキルは、さまざまな業界で求められています。
無理に「整備士でなければならない」と思い込まずに、資格をどう活かすかに目を向けてみましょう。
整備士資格が活かせる!おすすめの異業種5選
整備士資格や実務経験は、自動車整備に限らず多方面で評価されます。以下は、実際に転職事例が多く、需要もある職種です。
① 技術サポート・アジャスター(保険会社・メーカーなど)
製品や修理に関する問い合わせ対応・診断を行う仕事。
整備士としての現場経験があることで、説得力のある説明ができ、顧客からの信頼も得やすい職種です。
② 技術営業(工具・部品メーカーなど)
専門知識を活かして、顧客に製品を提案・販売する仕事です。
「人と話すのが好き」「現場経験を営業に活かしたい」方に向いています。
③ 設備管理(ビル・工場・商業施設)
設備や機械の点検・メンテナンス・修理などを行います。
整備士で培った「異常検知」や「安全点検」のスキルが、そのまま活かせます。
④ 産業機械・物流機器の保守メンテナンス
フォークリフトや搬送機器など、工場設備の整備・点検を行う仕事。
整備士経験は転職時に高く評価され、即戦力として期待されます。
⑤ 講師・研修スタッフ(専門学校・職業訓練校)
整備士資格と実務経験があれば、教育分野にも道が開けます。
最初は補助講師や企業内研修スタッフからスタートするケースも多く、「教えるのが好き」な人に向いています。
整備士以外の進路を見つける3ステップ
「整備士にならない道を考えている」——そう思ったときは、以下のステップで自分の気持ちを整理してみましょう。
ステップ①|「整備士が合わない理由」を言語化する
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体力的にきつい
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人間関係が苦手
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機械自体に興味が持てない
→「何がイヤか」がわかれば、「どんな仕事が向いているか」が明確になります。
ステップ②|「やってみたい」を探す
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人と話すのが好き → 技術営業・サポート職
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コツコツ作業が得意 → 設備管理・保守業務
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教えるのが好き → 講師・教育関連
→ 向き不向きを整理すると、視野が広がります。
ステップ③|まずは情報収集から
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転職サイトやエージェントで求人をチェック
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ハローワークで相談
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SNSやnoteで先輩の転職体験談を読む
→ 「応募しなくてもいい」くらいの軽い気持ちでOKです。
知るだけでも不安は和らぎます。
まとめ|「資格は道具」、キャリアは自分でつくる
整備士資格は、あなたの努力と実績の証です。
でも、それをどう使うかは自由です。
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整備士として働くのも正解
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違う仕事に進むのも正解
大切なのは、「自分が納得できる選択」をすること。
✅ 整備士にならなくても、あなたの選択は間違いではありません。
✅ 「違和感に気づく力」「方向転換する勇気」こそが、あなたの強みです。
整備士資格は、あなたの未来の可能性を広げる“鍵”です。
その鍵で、あなただけのキャリアの扉を開いてください。