自動車保険 事故歴で保険料が上がる?補償内容と比較の注意点

自動車保険の実例から保険を考える
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「その修理、本当に保険を使って大丈夫?」——たった1回の使用で数万円〜数十万円の保険料アップにつながることもあります。
この記事では、事故歴が将来の保険料にどのように影響するのかを、仕組み→具体例→対策の順で徹底解説。
迷ったときの判断フローと、今すぐ実践できる対策チェックリストも紹介します。
読了後には「使う/使わない」を自信を持って判断できるようになります。
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事故歴が保険料に影響する仕組み

【等級制度の仕組み】なぜ事故で保険料が上がるのか

日本の自動車保険は「ノンフリート等級別料率制度」に基づき、無事故で更新するたびに等級が1つ上がり、割引率が増加します。
逆に事故で保険金の支払いを受けると、等級が下がり翌年の保険料が上昇します。
通常は事故1件につき「3等級ダウン」または「1等級ダウン」。
ただし、一定条件を満たすと「ノーカウント事故」として扱われる例外もあります。
(参考:三井住友海上公式サイト、東京海上日動火災保険FAQ)

【事故有係数とは】なぜ事故後に長期間影響が残るのか

同じ等級でも「無事故」と「事故有」では別の料率が適用されます。
これを「事故有係数」といい、事故後は一定期間(最大6年間)“割増”が続きます。
一般的には3等級ダウン事故で3年、1等級ダウン事故で1年が目安。
期間が経過すると1年ずつ減り、無事故に戻る仕組みです。
(参考:東京海上日動火災保険FAQ)

影響が大きいケースとそうでないケース

【自損事故】なぜ影響が大きいのか

電柱や壁への接触といった「自損事故」で車両保険を使うと、原則として3等級ダウン事故
さらに事故有係数期間が複数年にわたるため、トータルで10万円以上の保険料差になることも。
(参考:三井住友海上公式サイト)

【もらい事故】なぜ影響が少ないのか

過失0の“もらい事故”では、相手の賠償から補償を受けることで自分の保険を使わずに済むケースが多いです。
また、「無過失事故特約(車両無過失事故に関する特約)」を付けていれば、
過失0かつ一定条件を満たす場合、車両保険を使っても等級や事故有係数に影響しない「ノーカウント事故」として扱われます。
(参考:セゾン自動車火災保険FAQ、E-Design損保公式サイト)

【特約利用】なぜ履歴が残る場合があるのか

特約の中には“1等級ダウン事故”になるものがあります。
たとえば「盗難」や「いたずら」で車両保険を使う場合です。
一方、「弁護士費用特約」「個人賠償特約」「ファミリーバイク特約」などはノーカウント扱い。
特約ごとに扱いが異なるため、使う前に約款やFAQの確認が必須です。
(参考:損保ジャパン公式サイト)

事故歴を軽減する3つの実践的対策

① 少額修理は自費で対応

“いまの修理費”より“将来の割増保険料の合計”が高い場合、保険を使わない方が得
3等級ダウン+事故有係数の影響を3年間分合計すると、修理費10万円前後でも自費の方が安いことがあります。
修理見積と将来の割増予測を比較し、実質コストで判断しましょう。
(参考:三井住友海上)

② 免責金額の設定を見直す

免責(自己負担額)を高めに設定すると、「小さな傷は自費で」「大きな損害だけ保険で」という使い分けが可能になります。
結果的に“保険を使う回数”が減り、長期的な保険料上昇を防げます。
見直す際は、料率クラスや事故歴と併せて調整すると効果的です。
(参考:三井住友海上公式サイト)

③ セカンドカー割引を活用

世帯で2台目以降を所有する場合、通常の「6S等級スタート」より有利な「7S等級スタート」が可能。
1台目が11等級以上などの条件を満たせば適用され、世帯全体の保険料を最適化できます。
(参考:ソニー損保、三井住友海上)

保険会社選びで差が出るポイント

【約款の違い】同じ事故でも負担が変わる

「ノーカウント事故」の範囲や、「1等級ダウン」扱いの基準は保険会社ごとに異なります。
特約の有無や等級プロテクト制度の違いによって、翌年の負担差が数万円になることも
契約前に必ずFAQや約款をチェックしましょう。
(参考:損保ジャパン、セゾン自動車火災)

【補償範囲の違い】エコノミー型や特約で差が出る

車両保険の「エコノミー型」でも、動物との接触事故を補償対象に含む会社と、対象外とする会社があります。
また、代車費用が標準で付帯される会社もあれば、特約で追加しなければ使えない会社もあります。
このように、“同じ車両保険”でも補償内容に差があるため、金額だけで選ぶのは非常に危険です。
安い保険を選んだ結果、「想定外の自己負担」が発生するケースもあるため、
契約前に必ず補償範囲と特約の有無を比較してください。

【救済措置の有無】無過失事故特約で等級ダウン回避

「無過失事故特約」が付いていれば、過失0の被害事故で車両保険を使っても等級は下がりません。
一方で付帯がないと3等級ダウン扱いとなり、保険料差が大きくなります。
契約内容を見直し、救済ルールを備えているか確認しておきましょう。
(参考:インシュアランスウェブ)

【複数社比較】2025年以降は差が拡大

修理費の高騰や自然災害の増加で、2025年以降も全体的に料率は上昇傾向。
同条件でも会社間の差は拡大しています。
補償範囲・特約・事故有係数残年数をすべて加味して、「実質総保険料」で比較するのが最も合理的です。
(参考:みんかぶ保険)

迷ったときの判断フロー(保存版)

  1. 過失0? → はい:相手賠償または無過失特約の適用を確認

  2. 修理見積はいくら? → 将来の割増保険料(3等級ダウン+事故有係数)と比較

  3. 免責超えの大損害? → 使う/少額なら自費

  4. 特約は等級に影響? → 弁護士費用特約はノーカウント、盗難・いたずらは1等級ダウン

  5. 補償範囲・特約内容・代車費用の有無を確認

  6. 事故有係数残年数を確認し、複数社で見積比較

行動チェックリスト(印刷・保存推奨)

  • 事故の種類(自損/もらい事故/いたずら)をメモ

  • 特約の扱い(ノーカウント or 1等級ダウン)をFAQで確認

  • 修理見積と将来の割増保険料を比較

  • 免責金額・特約構成を見直し

  • セカンドカー割引の適用可否を確認

  • 車両保険の補償範囲(動物・災害・盗難)を比較

  • 代車費用の有無を確認

  • 3社以上の見積を取り、総額で判断

よくある質問(Q&A)

Q1. 事故で保険を使うとどのくらい上がる?
A. 一般的に3等級ダウン事故では年間2〜3万円前後の割増が3年間続くため、合計で10万円以上の負担増となるケースがあります。

Q2. 特約を使っても事故歴は残る?
A. 弁護士費用特約や個人賠償特約はノーカウントですが、盗難やいたずらで車両保険を使う場合は1等級ダウン扱いになります。事前確認が重要です。

Q3. 車両保険の内容に差があるの?
A. はい。エコノミー型でも動物との事故を補償する会社と、対象外の会社があります。また、代車費用を標準で含むか特約扱いかも異なります。補償範囲を必ず比較しましょう。

Q4. 事故歴を残さず修理する方法は?
A. 修理費が免責金額以下なら自費で修理、または修理工場に相談して部分修理で対応する方法があります。修理見積と将来の割増保険料を比較しましょう。

【まとめ】

**「少額は自費・大損は保険」+「補償範囲と特約を比較」**が、将来の保険料を守る最短ルートです。
金額だけで選ばず、「何がどこまで補償されるか」を基準に保険会社を選びましょう。
判断に迷ったら、比較見積サイトで“実質コスト”を数値で確認してみてください。

自動車保険は事故歴が保険料に直結します。
3等級ダウン事故は3年間、1等級ダウンは1年間の割増。
少額修理は自費対応が得策で、免責設定やノーカウント特約を活用すれば将来の値上げを防げます。
さらに、車両保険の補償範囲(動物・災害・代車費用)は会社によって異なるため、金額だけで選ばず内容で比較するのが鉄則です。
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