レッカー代が出ない?保険で支払われない理由と防止策

自動車保険の実例から保険を考える
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事故や故障でレッカーを呼んだのに、後日「レッカー代は保険の対象外です」と言われて驚いた経験はありませんか?
多くの人が「保険に入っていれば、すべて無料で対応してもらえる」と思いがちですが、実際には契約内容や連絡手順、搬送先の違いによって補償外になるケースが少なくありません。

特に、通販型(ダイレクト型)と代理店型ではレッカーサービスの設計が大きく異なります。
この記事では、レッカー代が支払われない典型的な理由と、その防止策をわかりやすく解説します。
また、法令に基づいた「自走できる・できない」判断基準も紹介します。
この記事を読めば、事故時に慌てることなく、正しく補償を受けるための準備が整うでしょう。
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レッカー代が支払われない主な理由

1. 専用窓口への連絡忘れ

レッカー代の不支給で最も多いのが、保険会社のロードサービス専用デスクへの事前連絡を怠ったケースです。
現場で慌てて自分でレッカーを呼んでしまうと、後から請求しても「事前承認がないため対象外」と判断されることがあります。
保険金請求の前に、必ずロードサービス窓口へ連絡しましょう。

2. 提携工場ではなく指定外工場へ搬送

通販型保険では、「提携工場に運んだ場合のみ距離無制限で無料」という条件が一般的です。
一方、自分で指定した修理工場に運ぶと、無料距離に上限(50〜150km)が設定されています。

たとえば、

  • ソニー損保:提携工場なら距離無制限、指定外は100kmまで無料

  • SBI損保:プランにより50〜150kmまで無料

この条件を知らずに120km先の工場まで搬送すると、超過した20km分が自己負担になります。

3. 「自走可能」と判断されたケース

保険会社は「安全に自走できる状態ならレッカー対象外」としています。
しかし、“安全”の定義を誤解している人が非常に多いのです。

自走できるかどうかの正しい判断基準

「エンジンがかかる=走れる」と考えるのは危険です。
保険会社やロードサービスでは、道路交通法および道路運送車両法の保安基準に基づいて自走の可否を判断します。

以下のような場合は、法的に「自走不可」となります。

  • ミラーの破損:後方視界を確保できず整備不良

  • ライト・ウインカー・テールランプのレンズ割れ:灯火が露出し整備不良

  • バンパーの脱落やボディのめくれ:外形に鋭い突起があり「外形基準違反」
    (道路運送車両法 第18条に基づき「鋭い突起がないこと」が条件)

また、以下の状態も「安全走行不可」と判断されます。

  • タイヤやホイールの変形・バースト

  • ブレーキ・ステアリング異常

  • 燃料・冷却水の漏れ

  • 警告灯の点灯

これらはいずれも、道路交通法違反または保安基準不適合となる可能性があります。
少しでも異常を感じたら、自己判断せずに保険会社に「整備不良があるため走行できない」と伝え、レッカーを依頼しましょう。
その際、破損箇所の写真や動画を送ると保険適用がスムーズになります。

再レッカー・距離超過にも注意

現場から一時保管場所へ運び、後日修理工場へ再搬送した場合、2回目のレッカー(再レッカー)は保険対象外になることがあります。
最初の連絡時に「最終搬送先(入庫先)」を決めておくことが大切です。
また、無料搬送距離を超えると自己負担になるため、距離上限を必ず確認しておきましょう。

故障・自然災害・JAF併用時の注意点

ロードサービスは「事故対応」を前提に設計されています。
そのため、故障(エンジントラブルやバッテリー上がり)や自然災害(台風・冠水)によるレッカー搬送は対象外となる場合があります。

さらに、JAFなど外部サービスを使った場合、「保険会社経由以外の依頼は支給対象外」とされることもあります。
トラブルを避けるため、保険会社に必ず事前確認を取るようにしましょう。

トラブルを防ぐためのチェックリスト

  • 保険証券やアプリで「提携工場」「無料距離」を確認

  • ロードサービス専用デスクの電話番号をスマホに登録

  • 提携工場と希望工場を事前にリスト化(住所・電話番号)

  • 自走可否を自己判断せず、保険会社へ確認

  • 破損箇所を写真・動画で記録

  • 再レッカーの扱いを確認しておく

まとめ:知らないと損する“レッカー代トラブル”を防ぐために

レッカー代が支払われない理由の多くは、
①事前連絡忘れ ②提携外搬送 ③距離超過 ④自走可否の誤判断です。

特に、ミラーやライト破損・バンパー脱落・突起物のある状態は「自走不可」となり、道路交通法違反の恐れもあります。
「エンジンがかかる=走れる」と思わず、安全第一でレッカーを手配しましょう。

いざという時に慌てないため、今すぐ契約内容を確認し、ロードサービス連絡先をスマホに登録しておくことをおすすめします。
「知らなかった」で損をしない備えが、安心の第一歩です。

よくある質問(Q&A)

Q1. レッカー代が出ないのはどんな場合ですか?
A. 「保険会社に連絡せず自分で手配した」「提携外の工場に搬送した」「自走可能と判断された」などのケースです。

Q2. 自走できるかの基準は?
A. ミラー・ライト破損、バンパー脱落、鋭い突起がある状態は道路運送車両法違反のため走行不可です。整備不良車は必ずレッカー対象です。

Q3. 故障でもレッカー費用は出ますか?
A. 契約内容によります。多くの保険では故障や自然災害は対象外のため、JAFなどの併用を推奨します。

Q4. 再レッカーとは何ですか?
A. 一度搬送した車を別の場所へ再び運ぶことです。多くの保険で2回目以降は自己負担になります。

Q5. レッカー依頼時のポイントは?
A. 保険会社へ事前連絡し、「提携工場へ搬送」「自走不可」と伝え、破損箇所の写真を提出するとスムーズです。
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