自動車整備士から転職するべき?続ける人・辞める人の判断基準

整備士の転職
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自動車整備士を辞めたいと思っても、

「別の会社で整備士を続けるべきか」
「整備経験を活かして別職種へ移るべきか」
「今の会社でもう少し頑張るべきか」

と迷う人は多いでしょう。

結論からいうと、転職するべきなのは、単に仕事がつらい人ではありません。

今の職場に残っても、腰痛・体力・収入・働き方の不安が改善する見込みのない人です。

反対に、整備の仕事自体が好きで、勤務先を変えたり、サービスフロントや管理職へ異動したりすることで悩みを解決できる人は、すぐに整備士を辞める必要はありません。

私は自動車整備士として15年間働いたあと、自動車営業へ転職し、営業職を20年間経験してきました。

整備士時代は、冬の寒さと頻繁な手洗いによる手荒れ、夏の暑さによる体力消耗に悩みました。最終的に転職を考えた直接のきっかけは、腰痛が悪化し、思うように作業できなくなったことです。

営業へ転職したことで、年収は整備士時代の約500万円から、営業初年度に約700万円へ上がり、現在は約1,000万円になりました。

ただし、営業へ移れば、誰でも楽に稼げるわけではありません。

現場作業による体への負担は減りましたが、売上目標やノルマに対する精神的なプレッシャーは想像以上に大きいものでした。一方で、目標を達成したときや、お客様から信頼されて契約につながったときには、大きな達成感があります。

この記事では、営業への転職を無条件に勧めません。

整備士と営業の両方を経験した立場から、次の3つの選択肢を比較します。

  • 今の会社に残る
  • 別の会社で整備士を続ける
  • 整備経験を活かして別職種へ移る

この記事を読むことで、自分がどの道を選ぶべきか判断できるようになります。

※記事内の年収は筆者個人の経験です。営業職へ転職すれば同じ収入になることを保証するものではありません。勤務先、地域、販売実績、評価制度によって年収は異なります。


  1. 結論|転職で後悔する原因は「整備士を辞めたこと」ではない
    1. 職場を変えれば改善する悩み
    2. 職種を変えないと改善しにくい悩み
  2. 整備士を続けるべき人
    1. 整備の仕事自体は好きな人
    2. 今の会社で昇給や異動を目指せる人
    3. 体力面に大きな不安がない人
    4. 将来につながる技術を学べる人
  3. 転職を考えるべき人
    1. 腰痛や体力の不安が改善しない人
    2. 暑さ・寒さ・手荒れが限界の人
    3. 給料が上がる見込みがない人
    4. 5年後の働き方が見えない人
  4. 転職前に比較する3つの選択肢
    1. 1.今の会社に残る
    2. 2.別の会社で整備士を続ける
    3. 3.整備経験を活かして別職種へ移る
  5. 整備士から営業へ転職して分かった現実
    1. 仕事中の時間管理は自由になった
    2. 整備経験がお客様からの信頼につながった
    3. ノルマへのプレッシャーは想像以上だった
  6. あなたが選ぶべき道を判断する早見表
  7. 整備士経験を活かせる主な転職先
    1. サービスフロント
    2. ディーラー営業
    3. 設備保全・工場勤務
    4. 自動車部品・工具メーカー
    5. 公務員
    6. 完全な異業種
  8. 整備士から転職して後悔する人の共通点
    1. 勢いで退職する
    2. 年収だけで転職先を選ぶ
    3. 転職理由と転職先が合っていない
    4. 転職後の負担を確認していない
    5. 整備経験をうまく伝えられない
  9. 転職するか迷ったときの判断手順
    1. 1.最も変えたい悩みを一つ決める
    2. 2.今の会社で改善できるか確認する
    3. 3.同業と別職種の求人を両方見る
    4. 4.第三者から市場価値を確認する
  10. 今すぐ転職しなくても、比較する価値はある
  11. よくある質問
    1. 自動車整備士は辞めるべきですか?
    2. 営業へ転職すれば年収は上がりますか?
    3. 営業に向いていないのはどのような人ですか?
    4. 40代でも整備士から転職できますか?
    5. 転職するか決めていなくてもエージェントへ相談できますか?
  12. まとめ|辞める前に「職場の問題」と「仕事の問題」を分ける

結論|転職で後悔する原因は「整備士を辞めたこと」ではない

整備士から転職して後悔する原因は、整備士を辞めたことではありません。

今抱えている不満が、「職場の問題」なのか「整備士という仕事そのものの問題」なのかを切り分けずに、次の仕事を選んだことです。

たとえば、給料が低いことだけが不満なら、給与条件のよい整備工場やディーラーへ移ることで解決する可能性があります。

人間関係が原因なら、別の会社で整備士を続ける選択肢があります。

一方で、腰痛が悪化し、現場作業そのものを続けることが難しい場合は、会社を変えるだけでは根本的な解決にならないかもしれません。

転職先を探す前に、まず現在の悩みを次の2つに分けてください。

職場を変えれば改善する悩み

  • 給料が低い
  • 人間関係が悪い
  • 休日が少ない
  • 残業が多い
  • 資格手当がない
  • 教育制度がない
  • 新しい技術を学べない

職種を変えないと改善しにくい悩み

  • 腰痛で現場作業が難しい
  • 暑さや寒さに体が耐えられない
  • 手荒れや油汚れがつらい
  • 年齢を重ねて体力に不安がある
  • 車業界そのものから離れたい
  • 接客や提案を中心に働きたい
  • 成果に応じて収入を増やしたい

職場の問題であれば、同業転職で解決できる可能性があります。

仕事そのものの問題であれば、整備経験を活かせる別職種まで比較する必要があります。


整備士を続けるべき人

次に当てはまる人は、すぐに整備士を辞める必要はありません。

整備の仕事自体は好きな人

車を触ること、故障原因を見つけること、修理後に正常な状態へ戻すことにやりがいを感じるなら、整備士を続ける価値があります。

現在の会社が合わないだけで、整備士という仕事まで嫌いになっているとは限りません。

給料、休日、人間関係に不満がある場合は、異業種へ移る前に同業他社の求人を確認してください。

今の会社で昇給や異動を目指せる人

検査員、班長、工場長、サービスフロントなどへの道がある人は、今の会社に残る選択肢があります。

ただし、会社から「頑張ればいつか昇給する」と言われているだけでは不十分です。

次の内容を具体的に確認してください。

  • どの資格が必要か
  • 役職に就く条件は何か
  • 昇給額はいくらか
  • 異動できる時期はいつか
  • 現場作業を減らせるか
  • 5年後の年収はいくらになりそうか

具体的な条件や時期を示してもらえない場合は、外の求人も比較しましょう。

体力面に大きな不安がない人

腰や膝に大きな問題がなく、現在の作業を今後も続けられる人は、整備士を続けられます。

ただし、「今は動ける」だけで判断してはいけません。

次の状態がある場合は注意が必要です。

  • 朝起きたときから腰が痛い
  • 中腰や下回り作業のあとに痛みが残る
  • 重いタイヤや部品を持つのが怖い
  • 後輩に作業を頼むことが増えた
  • 帰宅後に何もできないほど疲れる
  • 休日が体力回復だけで終わる

5年後も同じ働き方を続けられるかで考えてください。

将来につながる技術を学べる人

EV、ハイブリッド車、電子制御、故障診断など、新しい技術を学べる環境なら、整備士を続ける意味があります。

反対に、古い作業だけを繰り返し、資格取得支援や研修もない職場では、将来選べる仕事が狭くなる可能性があります。

今の会社に残る場合は、次の点を確認してください。

  • 新しい車種に触れられるか
  • 診断機を使えるか
  • 故障診断を担当できるか
  • 資格取得支援があるか
  • メーカー研修を受けられるか
  • 年齢を重ねた整備士の働き方が用意されているか

EV化や電子制御の増加で整備士の仕事がどう変わるのか不安な方は、次の記事を確認してください。

EV時代でも整備士の仕事はなくならないが「今のまま」は危ない理由


転職を考えるべき人

次に当てはまる場合は、すぐに退職する必要はありませんが、求人を確認し始める段階です。

腰痛や体力の不安が改善しない人

私が転職を本格的に考えたきっかけも、腰痛の悪化でした。

整備経験や技術があっても、体が思うように動かなければ、現場で十分な力を発揮できません。

無理を続けると、痛みが悪化するだけでなく、作業ミスや事故につながる不安も大きくなります。

次の状態が続いている場合は、現場以外の仕事も比較してください。

  • 痛みをかばいながら作業している
  • 重量物を持つことに不安がある
  • 作業速度が落ちている
  • 周囲に迷惑をかけていると感じる
  • 病院や薬で一時的に抑えながら働いている
  • 数年後も現場作業を続けられる自信がない

腰痛が悪化してからでは、求人を探す気力や面接へ行く体力まで失う可能性があります。

退職を決める前に、サービスフロント、営業、技術系の査定業務など、現場作業を減らせる仕事を確認しましょう。

暑さ・寒さ・手荒れが限界の人

整備工場は、勤務先によって暑さや寒さへの対策に大きな差があります。

私自身、冬は寒さと頻繁な手洗いによる手荒れに悩み、手が痛い状態で作業することもありました。

夏は工場内の暑さで体力を消耗しました。

空調設備や作業環境の整った職場へ移ることで改善できる場合もあります。

ただし、整備工場を変えても同じ悩みが続く可能性が高い場合は、職種そのものを変えることも検討してください。

給料が上がる見込みがない人

整備士は、資格と技術が必要な専門職です。

それにもかかわらず、資格や経験が給料に反映されていない職場があります。

次の状態なら、今の会社で収入を上げるのは難しい可能性があります。

  • 数年間ほとんど昇給していない
  • 資格を取得しても手当が増えない
  • 責任や担当台数だけが増えている
  • 残業代がないと生活できない
  • 検査員や工場長になっても収入差が小さい
  • 将来の年収モデルを会社から示されていない

ただし、「整備士だから給料が低い」と決めつけるのも危険です。

勤務先や扱う車種によって給与条件は変わります。

まずは同業他社の求人を確認し、現在の年収が本当に低いのか比較してください。

5年後の働き方が見えない人

現在の不満だけでなく、5年後の自分を想像してください。

次の質問に答えられない場合は注意が必要です。

  • 5年後の年収はいくらか
  • 5年後も現場作業を続けられるか
  • 昇進や異動の可能性があるか
  • 新しい技術を学べるか
  • 家族との時間を確保できるか
  • 今の悩みが改善する見込みはあるか

「今は何とか働けている」ことは、残る理由になりません。

5年後に選択肢がなくなってから動くのでは遅い可能性があります。


転職前に比較する3つの選択肢

整備士を辞めたいと思っても、最初から異業種だけを探さないでください。

比較するべき選択肢は3つあります。

1.今の会社に残る

今の会社で悩みを改善できるなら、残る選択が最もリスクを抑えられます。

まずは、上司や会社へ次の内容を確認してください。

  • 昇給条件
  • 資格手当
  • 検査員やフロントへの異動
  • 担当作業の変更
  • 残業や休日出勤の改善
  • 技術研修の有無
  • 現場作業を減らせる可能性

ただし、改善の時期や条件が具体的に示されない場合は、期待だけで残らないでください。

2.別の会社で整備士を続ける

整備の仕事自体は好きで、現在の会社に不満がある人には、同業他社への転職が向いています。

同じ整備士でも、働く場所によって条件は変わります。

  • 国産車ディーラー
  • 輸入車ディーラー
  • 民間整備工場
  • 大型車整備
  • 建設機械整備
  • メーカー系工場
  • 中古車販売店

現在の勤務先だけを見て、「整備士に向いていない」と決めつけないでください。

空調、設備、休日、給与、教育制度まで比較しましょう。

3.整備経験を活かして別職種へ移る

現場作業を続けることが難しい場合は、整備経験を活かせる別職種を検討します。

整備経験は、工具を使う仕事でしか評価されないものではありません。

次のように言い換えられます。

整備士の経験 別職種で評価される能力
故障診断 原因分析力・問題解決力
車検・点検 品質確認力・安全管理力
作業時間の管理 工程管理力
修理内容の説明 説明力・提案力
部品の手配 在庫・納期管理力
後輩指導 教育・育成経験
お客様対応 顧客対応力

整備士の経験を「作業経験」だけで終わらせず、別の会社でも使える能力として伝えることが重要です。


整備士から営業へ転職して分かった現実

私は整備士として15年間働いたあと、自動車営業へ転職し、営業職を20年間経験してきました。

整備士時代の年収は約500万円でした。

営業へ転職した初年度は約700万円となり、現在は約1,000万円です。

年収だけを見ると、営業へ転職して成功したように見えるでしょう。

しかし、営業の仕事が整備士より簡単だったわけではありません。

仕事中の時間管理は自由になった

整備士は、入庫した車、作業内容、納車時間に合わせて動きます。

急な作業や追加整備が入れば、自分の予定どおりに進まないこともあります。

営業へ転職してからは、訪問、商談、顧客フォローなどの予定を自分で組みやすくなりました。

休日数や家族と過ごす時間に大きな変化はありませんでしたが、仕事中の時間管理には自由が増えました。

整備経験がお客様からの信頼につながった

営業へ転職して最も役立ったのは、整備士として身につけた技術知識です。

車を購入するお客様は、車両価格だけでなく、購入後の維持費や故障にも不安を感じています。

そのような場面で、私は次の内容を具体的に説明できました。

  • 消耗しやすい部品
  • 点検や交換の目安
  • 故障した場合の修理内容
  • 車検やメンテナンスにかかる費用
  • 長く乗るための使い方
  • 車種ごとの注意点

単に「この車がおすすめです」と伝えるのではなく、購入後の不安まで技術的に説明できたことで、お客様から信頼を得やすくなりました。

整備士経験は、営業でも大きな強みになります。

ノルマへのプレッシャーは想像以上だった

営業へ移れば、現場作業による体への負担は減ります。

しかし、売上目標やノルマに対する精神的な負担は増えました。

数字が足りない時期には、強いプレッシャーを感じます。

結果が出なければ、整備士のように「作業を終えれば仕事が完了する」という感覚も持ちにくくなります。

一方で、目標を達成したときや、お客様から紹介をもらえたときには、整備士時代とは違う達成感があります。

営業は、体力面の負担を減らしながら収入を上げられる可能性があります。

ただし、人と話すこと、数字を追うこと、結果に責任を持つことを受け入れられない人には向きません。

転職先は「楽そう」で選ぶのではなく、現在の負担と転職後の負担のどちらを受け入れられるかで選ぶべきです。


あなたが選ぶべき道を判断する早見表

現在の状態 優先して検討する選択
整備は好きだが、給料や人間関係が不満 同業他社へ転職
暑さ・寒さ・設備環境がつらい 環境の整った整備工場を比較
腰痛で現場作業の継続が難しい サービスフロント・営業など
整備知識を使ってお客様を支援したい 営業・フロント・保険関連
収入を上げたい 同業高待遇求人と営業を比較
ノルマを受け入れられない 営業以外の技術職を検討
接客を減らしたい 設備保全・工場勤務
安定性を重視したい メーカー・公務員など
車業界そのものから離れたい 異業種転職
自分の市場価値が分からない 転職エージェントで求人を確認

この表だけで決めるのではなく、現在の悩みを一つに絞ったうえで、実際の求人条件を比較してください。


整備士経験を活かせる主な転職先

ここでは転職先の概要だけを紹介します。

それぞれの仕事内容や注意点は、関連記事で詳しく確認してください。

サービスフロント

現場作業を減らしながら車業界に残りたい人には、サービスフロントが向いています。

点検や修理の受付、見積もり説明、整備士との調整を行うため、整備内容を理解していることが強みになります。

ただし、クレーム対応や納期調整があるため、対人業務が苦手な人は注意してください。

ディーラー営業

収入を上げたい人には、ディーラー営業という選択肢があります。

整備知識を使って故障、維持費、メンテナンスまで説明できるため、お客様から信頼されやすくなります。

一方で、売上目標やノルマへのプレッシャーがあります。

体力負担を減らしたいという理由だけで選ばず、数字を追う働き方を受け入れられるか確認してください。

整備士から営業へ転職する場合の向き不向きと注意点

整備士と営業の年収差を具体的に確認したい方はこちらです。

整備士から営業へ転職した場合の年収変化を確認する

設備保全・工場勤務

接客を減らし、機械に向き合う仕事を続けたい人には、設備保全や工場勤務が向いています。

故障原因の特定、工具の使用、安全確認など、整備経験を活かしやすい仕事です。

ただし、求人によっては夜勤や交替勤務があります。

勤務時間と手当を必ず確認してください。

整備士から工場勤務へ転職するメリットと注意点

自動車部品・工具メーカー

自動車部品や工具メーカーでは、法人営業、技術サポート、品質管理などで整備経験を活かせる場合があります。

実際に部品や工具を使用した経験は、商品を使う側の視点として評価されます。

整備工場よりも休日や福利厚生が安定している求人もありますが、仕事内容は会社ごとに異なります。

公務員

公務員の整備職、技能職、技術職などで、整備経験を活かせる場合があります。

ただし、公務員ならどの職種でも整備経験が評価されるわけではありません。

事務職と技術職では、仕事内容も採用試験も異なります。

整備士から公務員へ転職する場合の職種と注意点

完全な異業種

車業界から離れたい場合は、IT、事務職、物流なども選択肢になります。

ただし、完全未経験の仕事では、一時的に年収が下がる可能性があります。

整備経験を、原因分析、工程管理、安全管理、説明力などへ言い換えて伝えることが重要です。

整備士から異業種へ転職する方法と経験の活かし方

転職先をまとめて比較したい方は、次の記事を確認してください。

整備士経験を活かせる転職先をまとめて比較する


整備士から転職して後悔する人の共通点

転職で後悔しないためには、失敗しやすい選び方を知っておく必要があります。

勢いで退職する

腰痛、人間関係、給料への不満が限界になると、「とにかく辞めたい」と考えてしまいます。

しかし、次の仕事を決めずに退職すると、収入が途切れる焦りから、希望に合わない求人を選びやすくなります。

特に家族がいる人は、原則として在職中に求人を確認してください。

転職は、退職届を書くことから始めるのではありません。

現在の会社と外の求人を比較することから始めます。

年収だけで転職先を選ぶ

月給や年収の高さだけで転職先を決めるのは危険です。

必ず次の条件を確認してください。

  • 基本給
  • 固定残業代
  • 賞与
  • 歩合・インセンティブ
  • 資格手当
  • 年間休日
  • 休日出勤
  • 夜勤
  • 転勤
  • 試用期間中の給与

営業の場合は、年収が上がる可能性がある一方で、成果が収入や評価へ直接影響することがあります。

高い年収だけでなく、どのような条件でその年収になるのかを確認してください。

転職理由と転職先が合っていない

転職理由と選ぶ仕事が合っていなければ、転職後も同じ悩みを抱えます。

たとえば、家族との時間を増やしたい人が、休日出勤の多い営業職へ転職すれば、年収が上がっても不満は残ります。

体力負担を減らしたい人が、夜勤や重量物作業の多い工場を選ぶのも同じです。

まず「最も変えたい条件」を一つ決めてください。

転職後の負担を確認していない

どの仕事にも負担があります。

整備士には、体力、暑さ、寒さ、手荒れ、腰痛などの負担があります。

営業には、ノルマ、顧客対応、数字への責任があります。

工場勤務には、夜勤や交替勤務があるかもしれません。

公務員には、試験や希望職種へ採用されない可能性があります。

転職先の良い面だけでなく、受け入れる必要がある負担まで確認してください。

整備経験をうまく伝えられない

異業種の採用担当者は、整備の専門用語を詳しく知りません。

「車検や一般整備を担当していました」だけでは、強みが伝わりにくいです。

次のように、発揮した能力まで伝えてください。

車検、点検、故障診断を担当し、不具合の原因特定からお客様への説明、部品手配、納期管理まで一貫して対応してきました。

これなら、技術力だけでなく、原因分析、説明、工程管理の経験も伝わります。

整備士の職務経歴書に書く内容とそのまま使える例文


転職するか迷ったときの判断手順

転職を決める前に、次の順番で進めてください。

1.最も変えたい悩みを一つ決める

最初に、最優先で変えたい条件を一つ決めます。

  • 腰や体力
  • 年収
  • 休日
  • 人間関係
  • 将来性
  • 勤務地
  • 仕事中の自由度
  • 家族との時間

すべての条件が改善する求人は多くありません。

絶対に変えたい条件と、妥協できる条件を分けてください。

2.今の会社で改善できるか確認する

次に、今の会社で悩みを改善できるか確認します。

腰痛が悩みなら、担当作業の変更やフロントへの異動ができないか相談します。

給料が悩みなら、昇給条件や役職手当を確認します。

将来性が不安なら、研修や故障診断を担当できる可能性を確認してください。

具体的な改善策がない場合は、外の求人と比較する段階です。

3.同業と別職種の求人を両方見る

整備士を辞めると決める前に、同業求人と別職種の求人を両方確認してください。

比較する項目は次のとおりです。

比較項目 確認する理由
基本給 残業や歩合がなくても生活できるか
想定年収 現在の収入を維持できるか
年間休日 家族や自分の時間を確保できるか
残業 帰宅時間や体力負担が変わるか
仕事内容 現在の悩みを本当に解決できるか
評価制度 昇給や年収アップの再現性があるか
ノルマ 精神的な負担を受け入れられるか
研修 未経験でも仕事を覚えられるか
勤務地・転勤 長く続けられる条件か

求人を見ることは、転職を決めることではありません。

比較した結果、今の会社に残る判断をしても問題ありません。

4.第三者から市場価値を確認する

自分で求人を見るだけでは、次のことを判断しにくい場合があります。

  • 整備経験がどの職種で評価されるか
  • 現在の年収が高いか低いか
  • 未経験職種へ転職できる可能性
  • 応募できる年収帯
  • 職務経歴書で何を強みにするか
  • 求人票に書かれていない労働条件

転職エージェントへ相談したからといって、必ず応募したり、退職したりする必要はありません。

まずは、自分の経験で応募できる求人と想定年収を確認し、今の会社に残る場合と比較してください。


今すぐ転職しなくても、比較する価値はある

私自身、整備士から営業へ転職したことで、体への負担、仕事中の時間管理、収入は大きく変わりました。

しかし、転職前には、整備経験が営業でどの程度評価されるのか、年収がどこまで上がるのか、ノルマの負担を受け入れられるのかを正確には判断できませんでした。

転職先の良い部分だけを見て決めると、転職後に別の悩みを抱える可能性があります。

求人を比較するときは、年収だけでなく、仕事内容、目標、休日、勤務時間、評価制度まで確認してください。

ただし、転職エージェントには、初めての転職に向いているサービス、年収アップを狙う人向けのサービス、相談先選びを支援するサービスがあります。

目的に合わないサービスを選ぶと、希望と違う求人ばかり紹介される可能性があります。

今すぐ転職を決める必要はありません。

まずは、どのサービスが自分の目的に合うか確認してください。

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よくある質問

自動車整備士は辞めるべきですか?

すべての整備士が辞めるべきではありません。

整備の仕事が好きで、体力面に大きな問題がなく、勤務先を変えれば給料や働き方を改善できる人は、同業転職が向いています。

腰痛などで現場作業の継続が難しい場合は、整備経験を活かせる別職種を比較してください。

営業へ転職すれば年収は上がりますか?

成果と評価制度によっては、年収が上がる可能性があります。

私の場合は、整備士時代の約500万円から、営業初年度に約700万円となり、現在は約1,000万円です。

ただし、勤務先、地域、販売実績、歩合制度によって収入は大きく異なります。

また、売上目標やノルマへのプレッシャーもあります。

年収だけでなく、評価制度と仕事内容を必ず確認してください。

営業に向いていないのはどのような人ですか?

人と話すことが苦手というだけで、営業に向いていないとは限りません。

お客様の話を聞き、技術的な知識を使って不安を解消できる人は、整備経験を活かせます。

一方で、数字を追うこと、結果に責任を持つこと、断られても行動を続けることを強く苦痛に感じる人には向かない可能性があります。

40代でも整備士から転職できますか?

転職は可能ですが、完全未経験の仕事だけを狙うより、これまでの経験を活かせる職種を選ぶ方が現実的です。

整備技術だけでなく、後輩育成、顧客対応、工程管理、安全管理なども強みとして伝えてください。

40代整備士の現実的な転職先と注意点

転職するか決めていなくてもエージェントへ相談できますか?

相談段階でも利用できます。

紹介された求人へ必ず応募する必要はありません。

自分の経験で応募できる仕事、想定年収、希望地域の求人を確認するだけでも、今の会社に残るべきか判断する材料になります。


まとめ|辞める前に「職場の問題」と「仕事の問題」を分ける

自動車整備士から転職するべきかは、仕事がつらいという気持ちだけでは決められません。

最初に、現在の不満が次のどちらなのか確認してください。

  • 勤務先を変えれば改善する問題
  • 整備士という仕事を変えなければ改善しにくい問題

整備の仕事自体が好きで、給料、人間関係、休日だけが不満なら、別の会社で整備士を続ける選択肢があります。

腰痛、体力、暑さ、寒さ、手荒れなどで現場作業の継続が難しい場合は、サービスフロントや営業など、整備経験を活かせる別職種を比較してください。

私は整備士として15年、自動車営業として20年働いてきました。

営業へ転職したことで、体への負担と仕事中の時間管理は改善し、年収も上がりました。

一方で、ノルマや売上目標に対する精神的なプレッシャーは増えました。

どの仕事にも負担があります。

後悔しないために必要なのは、「楽そうな仕事」を探すことではありません。

自分が変えたい悩みと、転職後に受け入れられる負担を明確にすることです。

今すぐ退職する必要はありません。

まずは、今の会社に残った場合、別の会社で整備士を続けた場合、別職種へ移った場合を比較してください。

自分の経験がどの仕事で評価され、どの程度の年収を狙えるのか分からない方は、目的別に転職エージェントを比較してから相談先を選びましょう。

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